八王子隕石プロジェクトキックオフ会議

日時:2019年10月1日 0900-1700

会場:国立極地研究所 3階セミナー室C301


参加者:森さん(午前のみ)、加藤さん、山本先生、山口さん、藤原さん、米田さん(少し遅れて参加)、片岡


概要:以下に示す計画をたたき台として、2019年10月上旬にキックオフミーティングを開催し、今後の具体的なスケジュールや、数年間の協力体制の在り方について相談する。都立長沼公園における隕石調査の許可は桜ヶ丘公園サービスセンターへ申請済である。

1)古典籍記載情報を集めて整理し、現代の隕石雨の知識やシミュレーションを組合わせて解析することで隕石の落下軌道や飛散領域を推定し、2)隕石の現場探査と取得された隕石の鉱物化学分析を行い、3)古典籍情報の証明と記述内容の正確性を再評価する、という古典籍研究と隕石研究のループを意識して、着手できるところから具体的にプロジェクトを回していく。1)は文理、2)は主に理、3)は主に文の担当となるが、可能な部分について、担当側でない部分も少しずつ担当していくことで連携を深めていく。例えば、2)の隕石の現場調査は文担当の研究者も参加し、また市民の参加も可能な部分とも言える。

八王子郷土資料館の加藤学芸員は、数年前に八王子隕石に関する特別展示を手掛けていた経緯があり、その展示資料リストは、そのまま初年度の研究活動の加速に役立てる。より具体的には、そのリストのうち公開可能な資料について、画像データベース化を着手するとともに、改めて幅広く古典籍の情報を精査することで、隕石の軌道計算を組合わせて隕石の落下軌道や飛散領域について精密に推定し、新たな探査フィールドの再検討も試みる。新たな隕石サンプルが発見され次第、元素分析、希ガス分析、年代決定、薄片試料作成による組織観察等、詳細な分析を試みる。

データベース公開の成果も含め、初年度に得られた文理融合の成果は学会等で発表し、論文の出版も試みる。得られた成果に関して、国際学会での発表に加え、情報公開、アウトリーチ、地域連携ということも含めて、八王子地域を中心とした公開イベント開催も目指す。


アジェンダ:

・顔合わせ

・今年度の共同研究計画の共有

・八王子隕石シャワーの論文を書く、という具体的な相談

・プレスリリースした小片の分析結果も論文になるか?

・今年度の金属探知器による調査

・来年度からの連携について